2014年05月30日
大河、本能痔の変
外回りで久しぶりにコザに行った。というより、アワセに、だな。
よく立ち寄った、ショッパーズアワセがなくなっていた。
新しくイオンのショッピングセンターが計画されてるみたいだけど、
何かちょっと寂しい気持ちになった、うん。
と、いうことで在りし日のそのショッピングセンターに想いを馳せて、
当時の思い出を・・
◇
その時我が身に起きた、冷や汗モノの恐怖体験を書きます。
その日も私は急ぎでの昼食後、いつものように休憩を兼ねショッパーズ
アワセの屋内駐車場で車のシートを倒し、ラジオのPodcastゴールデン
アワーを聴いていた。
金曜日分にウィークエンド分といつもより長めの休憩だ。
含み笑いがニタニタ~に変わる頃、下腹部にかすかに私を呼ぶ自然の
声がー。
最近は歳のせいかとお尻のユルさは自覚しているので、いつもは
リアクションが早いのだがその時は、
「う~ん、まだ大丈夫 ! すぐ下の階にトイレがあるし~」
と、初期信号を無視して又、神経を聴覚に集中させた。
油断大敵! とはまさにこれ曰く。今思えば私の唯一の計算ミスは、
その時のシチュエーションがいつもと違いお笑いゴールデンを聴いて
いた事。
Podcastもウィークエンドの佳境、車内はひとりパラダイス、笑いも
ミキトニーにつられてニタニタ~から変な声が出るように。下腹部にも
力が入る。
すると突然、雷雨のようにゴロゴロとお腹が鳴り出した。
「えっ!」
動揺は明智光秀の襲撃にあった信長の心境―。
不覚!
スクっと寝床から起き上がり、そばにあった剣、じゃなかった、ケータイを
手にすると身体の振動を抑えるように静かにドアを開けた。
「うっ!てっ、敵は近い!」
車の前で作戦を練る。
さあ、どうする?走るか? いや、季節の変わり目、緩んだこのお腹の
状態では間違いなく途中で自爆する。何とかこのまま敵に気づかれない
ように目的地まで、と、静かに一歩を踏み出した。
エスカレーターを降りる。フロアの向こう側そのエリアは見える。
よし、大丈夫!と思ったその時、再びゴロゴロ・・
「うわ~キター
ちなみに ショッパーズアワセの二階トイレは、イベント広場とゲーム
コーナーの間を抜ければすぐそこにある。普段ならエスカレーターから
ほんの2、3分もあれば行ける距離だ。しかし、今日は・・遠い!
う~、間に合うか、歴史に、いやパンツに汚点を残すか。
イベント広場を抜けると、いよいよもって関ケ原、じゃなかった、尻ト腹で激しい攻防がー。
ゲームコーナー前では心なしか歩幅も小さく、ほとんどひざ下だけで
歩いている。
目的地まであと十数メートル。
最後の踏ん張りだ、と思った瞬間、私は予期せぬ攻撃を喰らいその場に
立ち尽くすことに。な、なんと三名の子供がはしゃぎながら太鼓ゲームを
始めたではないか。
"ドンドン!ド・ドンドン!"
その音は地を履い足元から響いてくる。
「うわー!や、やめてくれ~、うっ! 」
両手を尻にあて鉛筆のように身体が伸び上がる。
ちびったか?いや、まだ大丈夫だ! 汗か涙か、ひと滴私の頬をつたう。
いつもは立ち止まる、キャバ嬢のような写真が貼られたプリクラコーナーを
横目で見ながら何とか目的地に辿り着いた。残された時間はすでに
秒読み段階、おぅ!
幸い、ドアノブ表示は赤じゃない、よ~し!
"ジャ~!"
「ふ~! 」尻の筋肉が一気に弛緩する。
歴史は変わった!そうじゃ、新たな歴史じゃ!
敵を返り討ちにした勝利の余韻に浸る。思わず、手にしたトイレットペーパー
を天にかざし叫んだ。
「 お~、カミよ!」
Posted by YUU at 17:25│Comments(0)
│エッセイ