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2014年06月23日

擬音語でしゃべる村

   擬音語でしゃべる村



 沖縄の方言はイントネーションによって出身が特定できるほど
地域に密着している。これは田舎にいけばいくほどその傾向は強く、
さらに細分化される。僕が生まれ育った久米島でも”字”の所属は
言葉の違いによる方が分かりやすい。長い年月の住民の移動で地理
的線引きは意味を持たなくなり、変わって言葉がコミュニティを
分ける物差しになった。


 ところで読谷の友人に次のように聞いてみた。
「お前読谷ちゅだけど、読谷のしゃべりの特徴ってあるか?」
 意外な答が返ってきた。友人いわく、
「そうだな~、けっこう擬音語使うかな~」
 
 検証すべく、居酒屋で盛り上がっている若者グループの会話に
聞き耳を立ててみた。(尚、吹き替えなしで)
 
  「わったーが中三の時、デージやったやー!」 
  「はっしぇ、いったーオトーだろ!」
  「ぬーが、アキラーたーオトーが?」
  「いー、わったーがスーパーの裏でタバコ吸ってたばーよ」
  「うまんかい、わんオトーが”ガー”って来てからよー」
  「アキラー、かちみらってぃ”ババン”みかち、たっくるさってぃよ!」
  「わったー、むるしかでぃ、”バー”って、ちゃーひんじー!」
 

 読谷ちゅの娘がリゾートホテルのベルガールとして就職、
 客 「あのー、トイレはどこですか?」
 ベ 「あっ、この廊下を”ガー”と行って突き当たりの左手にあります」
 客 「”ガー”?」



     

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